CentOS5でサーバ運用する為のhp社のエントリーサーバシリーズ、HP ProLiant サーバー ML110 G6 のオンボードRAIDコントローラHP SmartアレイB110i SATA RAIDコントローラのドライバインストールと設定の備忘録です


某NTT−なんとかなどで超格安で販売されている、hp社製のエントリーサーバです。
これには、オンボードでRAIDコントローラが付いているので、わざわざ高価なRAIDコントローラボードを追加しなくてもドライバをインストールしてやればハードウエアRAID( RAID 0, 1, 1+0)ができます。

しかし、ドライバをインストールする時に、今時化石のフロッピーディスクを使用しなければならす、サーバ側には当然フロッピードライブなど付いてませんから、USBフロッピードライブを何とか入手し、更にフロッピーディスクも入手してRAIDコントローラのドライバをインストールする必要がある為、オンボードRAIDコントローラ未利用の方が多いと思います。新規でUSBフロッピードライブを買おうとすれば数千円は覚悟せねばなりませんし、安鯖でエンタープライズな運用を目指すには、苦しい話です。

しかし、実はフロッピーディスクでなくてもUSBメモリで簡単にドライバのインストールはできるのです。(但し、USBメモリに相性あり)
そんな事で、ここに自らの備忘録を兼ねて文字情報として、まとめておきます。

尚、ここでの情報は、筆者が実際に行った過程を公開するものですので、ここに書かれてあるとおりに行った結果に付いて、一切筆者は責任を負いませんので、あくまで自己責任でお願いします。

インストール機は、HDDのみ同型を1台追加し、CetOS5.5をインストール。

ProLiant ML110 G6 (Core i3-530/2GB/SATA500GBX2)X1

ProLiant ML110 G6 (CeleronG1101 2.26GHz/2GB/SATA160GBX2)X2の3機で行いました。


※現在hp社が公開している最新ドライバが対応するカーネルは、2.6.18-238.el5 - Red Hat Enterprise Linux 5 Update 6(AMD64/EM64T)

←これ!通称、電マ鯖w オンボードRAIDが使えれば、小規模組織のファイルサーバなどに、手軽に使えそう!
先に、同容量のHDD(できれば、同じメーカー、同型番のモノが望ましい)を2ケ用意

 

(余分なSATAケーブルは付属しないので、増設HDD用にSATAケーブル50cmX1必要)。

HP SmartアレイB110i SATA RAIDコントローラの取扱説明書を入手。(これも、バージョンがあるので要確認)
ML110G6上のB110i SATA RAIDコントローラシステムの場合は、HDDに不具合があってもLEDモニターなどがありません。
インストールしたCentOSのLogwatchから確認することになります。
http://h50146.www5.hp.com/lib/products/servers/proliant/manuals/531480-193-j.pdf

DLしたHP SmartアレイB110i SATA RAIDコントローラーユーザー ガイドに従って
(1)RAIDコントローラーの有効化
(2)アレイの設定
の二つを実行します。


(ガイド内)コントローラーの有効化と設定 P-4 

 

HP ProLiant 100シリーズ サーバー
コントローラーを有効にしてブート順を設定するには、以下の手順に従ってください。
1. サーバーに電源を入れます。
2. 起動シーケンスの途中でメッセージが表示されたら、F10キーを押してRBSUにアクセスします。
3. [Advanced]メニューに移動します。
4. [SATA Configuration]または[Harddisk Configuration]を選択します。
5. [SATA #1 Controller Mode]または[Configure Controller 1 as]を[RAID]に変更します。
6. F10キーを押して設定を保存し、RBSUを終了します。再起動後、HP SmartアレイB110i SATA RAIDコントローラー
は、自動的にブート コントローラーとして[Ctrl 1]に割り当てられます。

電源ONで最初に表示されるhpロゴのページ表示中に素早くF10キーを押して、BIOSセットアップするだけです。

(ガイド内)アレイの設定 P-5 以下原文のまま
Option ROM Configuration for Arrays
このユーティリティを使用しない場合は、ORCAがデフォルトの標準構成に設定します。

1. サーバーに電源を入れます。
2. 起動シーケンスの途中でメッセージが表示されたら、F8キーを押してORCAにアクセスします。
3. [Create Logical Drive]を選択します。
画面に、未設定のすべてのドライブのリストとシステムで有効なRAIDオプションが表示されます。
4. 矢印キー、スペースバー、およびタブキーを使用して画面を移動し、オンライン スペア ドライブ(必要な場
合)を含む論理ドライブをセットアップします。
注:ORCAを使用して、複数のアレイで共有できる単一のスペア ドライブを設定することはできませ
ん。共有スペア ドライブを設定することができるのは、ACUを使用する場合のみです。
5. Enterキーを押して設定を決定します。

要は、BIOS設定が済んだら上記のF8キーからの作業を省いても、自動でRAID1+0がセットされます。

以上で、サーバ側のハードウエア設定は完了です。

ここからは、CentOS5上でSmartアレイB110i SATA RAIDコントローラを使う為のドライバをインストールします。
WinOSの場合は、添付のセットアップCDからインストールする事により、自動でドライバがインストールされますが、CentOSの場合はOSインストール時に一時的にドライバをインストールさせてOSのインストールを可能にしますが、インストール直後にドライバを組み込んであげないと、再起動するとRAIDコントローラを認識しなくなってしまうので注意が必要です。

HP ProLiant サーバー ML110 G6 シリーズ用HP SmartアレイB110i SATA RAIDコントローラ ドライバのDLページはここをクリック!

先のリンク先を開くと以下のページが開くので、ページ中ほどのタブを使ってページを移動する。



注:【】は、ページ中ほどのタブを表します。

ページ内の【改訂履歴】から、最新のバージョンを確認(このページを書いてる段階で1.2.6-7 (27 2 2011))
以下、hpの該当ページよりコピー致しました。

バージョン: 1.2.6-7 (27 2 2011)
修正点

Upgrade Requirement:
Recommended - なるべく早めにこバージョンにアップデートすることをおすすめします。

診断モードのHPアレイ コンフィギュレーション ユーティリティのサポートを改善するためにコマンド編集チェックを修正しました。
機能強化

Red Hat Enterprise Linux 5 Update 6のサポートを追加しました。

≫ バージョン: 1.2.4-15 (5 10 2010)
修正点

Upgrade Requirement:
Optional - ご使用のシステムが記載された修正に影響する場合、またはこのバージョンで提供される拡張機能を使用する場合、このバージョンにアップデートする必要があります。

Xenコマンドの制限をサポートするためにアップデートしました。
不良ブロックが発見された場合のドライブの復旧の問題を修正しました。

≫ バージョン: 1.2.4-14 (21 6 2010)
修正点

さらに【リリースノート】からインストールOSのカーネルに適合しているか確認

以下、hpの該当ページよりコピー致しました。

Supported Devices and Features:

サポートされるカーネル:
このドライバー ディスケットでサポートされるRed Hat Enterprise Linux 5(AMD64/EM64T)カーネルは、次のとおりです。
2.6.18-92.el5 - Red Hat Enterprise Linux 5 Update 2(AMD64/EM64T)
2.6.18-128.el5 - Red Hat Enterprise Linux 5 Update 3(AMD64/EM64T)
2.6.18-164.el5 - Red Hat Enterprise Linux 5 Update 4(AMD64/EM64T)
2.6.18-194.el5 - Red Hat Enterprise Linux 5 Update 5(AMD64/EM64T)
2.6.18-238.el5 - Red Hat Enterprise Linux 5 Update 6(AMD64/EM64T)


ドライバの最新版、更にOSカーネルの適合を確認したら、【インストール手順】からDLします。

ダウンロードしたドライバをUSBメモリにddコマンドで書き込みます

手元にLinuxマシーンがあれば 

dd hpahcisr-1.2.6-7.rhel5.x86_64.dd of=/dev/sdb

で、直接USBメモリにDDコマンドします。

WinOSマシーンでUSBメモリに書き込む場合は、フリーのDDツールのDDforWindowsを使えばよいでしょう。

http://www.si-linux.co.jp/wiki/silinux/index.php?DDforWindows 配布元シリコンリナックス社のページ

尚、USBメモリも古い32MBのバッファローのクリップなんとかってのは認識されませんでした。
筆者の環境では、これも古いUSBメモリでA-DATA社製のmy flash1GBってのを使いました。
うまく認識されない場合は、USBメモリを他のモノにかえて行ってみてください。

USBメモリは、CentOSのanacondaが読み込まれる時に、USBデバイスとして認識される必要があるので、サーバの電源を入れる前から、前面、背面のどれかのUSBソケットに挿しておきます。

サーバ電源オンで、インストールCDかDVDを入れBOOT画面になったら>linux dd とタイプして、ブートイメージの追加を指示します。

すると、イメージディスクを要求してきます

Insert Drive Disk
Insert your drive disk
into /dev/sda and press
"ok" to continue.

    ↓

Loading SCSI drive
usb-straige

    ↓

DO you wish to load any more drive disks?


更にまだ追加するか、きかれるので、NOと答えます。
この後は通常のグラフィカルなインストール画面に戻りますから、通常とおりにインストールを実行。

CentOS5のインストールが完了したら、再起動する前に以下のページ内容を必ず実行します。
【インストール手順】の下部(以下、原文のまま)

インストール

OSをインストールして再起動ボタンをクリックする前に、以下を実行してください。 実行しない場合、システムのパニックの原因となり起動しなくなります。

[CTRL]+[ALT]+[F2]を押します
cp -a /tmp/ramfs/DD-0 /mnt/sysimage/tmp
chroot /mnt/sysimage
cd /tmp/DD-0
sh ./fix_driver_order
cd /
[CTRL]+[ALT]+[F6]を押して、再起動をクリックします)

以上で、オンボードのRAIDコントローラが利用可能になります。(お終い)

文責:安井鯖男⇒お便りはここ!

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